Sora APIは2026年9月24日に終了予定です。移行先は、秒単価だけでなく出力条件と再生成を含む費用で選びます。この記事は公式資料の調査であり、各モデルの生成品質を実測したレビューではありません。
訂正・資料確認:2026年9月6日。旧版の「$0.03〜$0.70で約7倍」は計算誤りでした。この割り算は約23.3倍ですが、終了予定のSoraと解像度の異なる移行候補を混ぜており、比較としても不適切でした。倍率表現を撤回し、確認できた公式料金に差し替えました。Sora 2 Proを一律$0.70/秒とした説明も訂正します。
Sora APIの終了日
OpenAIのVideos APIリファレンスは、Sora APIの恒久的な終了予定日を2026年9月24日と案内しています。現在の実装で利用しているモデル、保存済み動画、移行に必要な入出力を確認してください。
移行候補の公式API料金
金額は米ドル。Webアプリの月額プランとは別です。以下は同一品質のランキングではなく、契約前に候補を絞るための料金整理です。
| 提供経路・モデル | 条件 | 1秒あたり |
|---|---|---|
| Google Gemini API / Veo 3.1 Lite | 音声あり・720p / 1080p | $0.05 / $0.08 |
| Google Gemini API / Veo 3.1 Fast | 音声あり・720p / 1080p / 4K | $0.10 / $0.12 / $0.30 |
| Google Gemini API / Veo 3.1 Standard | 音声あり・720pと1080p / 4K | $0.40 / $0.60 |
| Runway API / gen4_turbo | 料金表の基本生成料・5 credits/秒 | $0.05 |
| Runway API / gen4.5 | 料金表の基本生成料・12 credits/秒 | $0.12 |
出典:Google公式API料金表、Runway公式API料金表。Runwayは1 credit=$0.01で換算しています。税、追加処理、参照素材などの課金条件は契約する提供元で確認してください。Runwayの2行は料金表上の基本料であり、Veoと同じ解像度・音声条件を保証するものではありません。
終了予定のSoraは別枠で比較する
OpenAI公式のSora 2 Proモデルページでは、720×1280/1280×720が$0.30/秒、1024×1792/1792×1024が$0.50/秒、1080×1920/1920×1080が$0.70/秒です。同ページの720p比較ではSora 2が$0.10/秒と掲載されています。
同じ720pで比べるといくら違うのか
たとえば720p同士の掲載単価なら、Sora 2 Proの$0.30/秒とVeo 3.1 Liteの$0.05/秒は6倍の差です。ただし、この差から映像品質や制作総額の優劣までは判断できません。
完成動画の費用は、生成単価だけでは決まらない
不採用のテイクにも費用がかかります
完成品に採用した秒数だけでなく、不採用テイクにも費用がかかり得ます。仮に$0.05/秒で合計60秒を生成すれば基本生成料の単純計算は$3ですが、「60秒の完成動画を$3で作れる」という意味ではありません。
- 同じ指示・素材・目標解像度で候補を試す
- 音声の有無、尺の制限、拡張やアップスケール費用を記録する
- 採用できた映像の秒数と、全テイクの実際の請求額を残す
- 利用規約、素材の扱い、保存期間を別途確認する
移行前の確認事項
- 必要な動画と参照素材を保管する。
- 本番の入出力条件に合う候補を2つ程度選ぶ。
- 小さいテストで生成品質、失敗時の処理、所要時間を比較する。
- モデル名だけでなく、リクエスト形式や結果の取得処理を確認して切り替える。
旧版で掲載したSeedance・Klingの価格、fal.aiの件数と最良という評価、Gemini Omniの移行期限の追記は、この比較で裏付けを揃えられていないため外しました。未確認の数値を価格判断の根拠にしないための訂正です。
2026年9月6日 追記:Gemini Omni Flash も移行候補です
上の料金表はVeoとRunwayを並べましたが、Googleの動画生成にはもう一つ、Gemini Omni Flash があります。公式ドキュメントでは「動画生成のデフォルトモデルとして Gemini Omni Flash を使用します」と案内されており、Veo 3.1 は「シーン拡張、最終フレーム制御、レガシーパイプラインとの統合などの特定の機能が必要な場合」に使うモデルという位置づけです。
| 項目 | Gemini Omni Flash(gemini-omni-1.1-flash) |
|---|---|
| 料金 | 720p動画の1秒あたり5,792トークン。標準料金で約$0.10/秒 |
| 無料枠 | なし(有料プラン専用) |
| 解像度 | 360p / 720p(既定)/1080p・4Kはアップスケール |
| 動画長 | 拡張は3〜10秒の続きを生成。10秒刻みで合計40秒まで |
| 透かし | 生成されたすべての動画にSynthID |
Gemini Omni Flashを候補にするときの条件
秒単価はVeo 3.1 Fastの720pと同じ$0.10です。ただし移行先として選ぶ場合、料金以外に効いてくる条件があります。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 地域 | アップロードした動画の編集・拡張はEEA・スイス・英国では利用不可(モデルが生成した動画の拡張は全地域で可能) |
| 人物 | 特定の認識可能な人物が写っている画像のアップロードと編集は対象外 |
| 入力動画 | 編集・拡張用のアップロードは10秒以内(マルチターンで自前生成動画を拡張する場合を除く) |
| 音声 | 音声編集は非対応。音声参照のアップロードも現バージョンでは非対応 |
タレントや自社の社員が写った素材を入力する運用は、そもそも想定されていません。受託でこの前提が崩れる案件は少なくないはずです。詳細はGeminiの動画生成に無料枠はない|料金・解像度・40秒の条件を公式で確認したにまとめています。
出典:Gemini Omni Flash で動画を生成、編集する/Gemini Developer API の料金(いずれも2026年9月6日確認)
秒単価が同じでも、請求額は変わります
本文で「生成単価だけでは決まらない」と書きました。Runwayの料金表を見ると、その理由が具体的に分かります。
| 要因 | 公式の記載(Runway) |
|---|---|
| 最低課金 | aleph2 は1生成あたり最低56クレジット、seedance2_5 は最低80クレジット。短い動画でも下限が発生する |
| 入力にも課金 | seedance2_5 は出力の秒課金に加えて入力・参照動画にも秒課金(480pで出力20+入力10クレジット/秒) |
| 出力形式の追加課金 | ProRes・PNGシーケンスで+5クレジット/秒、10bit・HDR系で+20クレジット/秒 |
| 参照画像 | hailuo3 は参照画像1枚につき2クレジット |
秒単価の表だけで決められない理由
「1秒いくら」の比較表だけで移行先を決めると、請求書で驚くことになります。特に納品形式にProResやHDRの指定がある案件では、秒単価に対する上乗せが無視できません。
出典:Runway Dev API Pricing & Costs(2026年9月6日確認。1クレジット=$0.01)
受託で使うなら、料金より先に見る条項があります
Runwayの利用規約 第4.4項には、次の記述があります。
Company does not claim ownership of any of your Inputs or Outputs. Subject to your compliance with the Agreement, the Company does not restrict your commercial use of your Outputs. You acknowledge that Inputs and Outputs may be used by the Company to train and improve its AI models…
(当社はあなたのInputまたはOutputの所有権を主張しません。本規約の遵守を条件として、当社はあなたのOutputの商用利用を制限しません。あなたは、InputおよびOutputが当社のAIモデルの学習・改善のために利用されうることを了承します…)
Runway Terms of Use 4.4(2026年9月6日確認)
所有権は主張されず、商用利用も制限されません。そのうえで、入力と出力を学習に使う権利を「非独占的・撤回不能・永久」で付与する構造になっています。
受託で使えるかを分ける条項
クライアントから預かった未公開素材を入力する運用では、ここが判断の分かれ目になります。秒単価が安いことより先に確認すべき項目です。詳しくはAI動画ツールに入れた素材は学習に使われるのかにまとめています。
なお、Google側の規約における学習利用の扱いは、当サイトでは未確認です。Runwayと同じ構造かどうかは調べていません。断定を避けるため、確認できた分のみ記載しています。
移行時に当サイトが確認を勧める項目
以下は提供元が公表している手順ではなく、当サイトが実務上の観点として整理したものです。
- 生成の品質 — 同じプロンプトで同等の水準が出るか
- 編集の挙動 — 拡張やフレーム指定の動きが変わっていないか
- レイテンシ — 応答時間が要件に収まるか
- 出力の扱い — ファイル形式、保存の仕様、透かしの有無
- セーフティフィルタ — 通っていたプロンプトが弾かれないか
- 地域と人物の制限 — 運用している国と、素材に人物が写るかどうか
- 最低課金と追加課金 — 短尺・高品質形式でどれだけ上乗せされるか
モデルIDの差し替えだけでは足りません。特に5番と6番は、本番に入れてから発覚すると手戻りが大きい項目です。
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